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2004年11月04日

Type Records から Khonnor のデビューアルバムです。
アメリカはバーモント出身の Khonnor こと Connor Kirby-Long 君、驚くなかれ、なんと1986年7月生まれ。今年18。
この若さということで、巷ではワンダーボーイと冠が付いてます。

ドリーミーで繊細なエレクトロ・ポップなこのアルバムを17で作ったと言われれば、やっぱりワンダーボーイと頷かざるを得ないですね。
ほぼ全ての曲には歌が入っていて、Khonnor自身が歌ってるんですが、この微かに震えた味のある歌声、どこか懐かしい感じさえするところがまた17に似つかわしくないです。
歌詞は歌詞カードが入ってるので読んでみたんですが、抽象的かつ非常に詩的。またもや、本当にキミは17かい?と言いたくなる。
電子音、それにノイズがかなり前面に出てきてボーカルはその波間に漂うような曲もあり、その辺では少々シューゲイザーも思い出してみたり。いや、以前に教えていただいた Stargazer という言葉の方がしっくりくるかな。
その他にも印象に残るのが、Khonnor の弾くアコギ。
アルバムの中でもハイライト曲に数えるであろう、'A Little Secret' や 'An Ape Is Loose' でのアコギはとても印象的です。
蒼い、という感想を持たれるかもしれませんが、そこはやはり17歳ですからね。この蒼さが今の Khonnor の持ち味だと思います。
Type は エレクトロニックミュージックのレーベルだけど Khonnor はギターに加えてPCも操るちょっと特殊なシンガーソングライターとして割と人を選ばずアピールする要素があると思います。個人的にこの先の期待も含めてオススメです。

一点ちょっと残念かなあ、とアルバムで思ったのは、曲が全部短め・・・
ムダに冗長なのはよろしくないけど、この場合もうちょっとひっぱってもいいんじゃないかと・・・。
ま、でもそこが刹那的でいいのかな?
黄昏時のように、昼から夜への一瞬の色合いを閉じ込めた1曲1曲とも言えるかもしれない。

試聴は Type Records の Release Info で。
こちらのオフィシャルっぽいところでは "I See Stars" という Flash のゲームが DL できます。
ゲームはルールがいまだによくわからないのですが、映像は綺麗だし、何より BGM が素敵な曲なのでお暇があったらぜひお試しください。
ちなみに BGM はアルバムの 11曲目 "Screen Love, Time and The Space Man" です。

この Khonnor 君、このアルバム以前に方々のオンラインレーベルで色々と曲をリリースしてたり、別名義でも色々とやってるそうです。
詳しくは、Loaded さん(管理人: ヒデービスさん)のこちらとかこちらで詳しくフォローされてるのでぜひご参照ください。
ここらの MP3 聞くと思うのは、Khonnor 君はいっぱい引き出しを持ってるなって。Khonnor and This Instrument 名義なんて全然雰囲気違いますよ。(見当違いかもしれないけど、一瞬 Aphex Twin あたりを思い出しました)

Stafraenn Hakon の "ventill/poki" もなんだけど、この "Handwriting" も CD Walkman で再生すると曲名データが全部出てくるんだよね。