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2003年06月20日

●メラニーは行く!

原題:SWEET HOME ALABAMA
監督:アンディ・テナント
脚本:C.ジェイ・コックス
出演:リース・ウィザースプーン、ジョシュ・ルーカス、パトリック・デンプシー他
2002年/アメリカ/109分

女性共感度=100%!男性不満度=100%?
が謳い文句のラブ・コメディ。
続きは若ネタバレあり。だけど、この映画は筋は最初から見えてる気もするけど。。。

「明日も地球はワタシの為にまわる。」ってコピーも付いているんだけど、そのコピーと自分は観てないんだけどリース・ウィザースプーンの出世作『キューティーブロンド』のイメージでかなりのはっちゃけ映画を想像したけど、そうじゃなかったこの映画。
確かに、主人公メラニーの自分本位な性格や、過去にしでかしたイタズラ等々、大分はじけたところもあったけど、この話って、メラニーの自分の故郷コンプレックスの克服、ひいては本当の自分探し、みたいなニュアンスの映画なんじゃないかなぁ、と個人的に感じた。
故郷のアラバマ(メラニーの出身地はかなりの田舎として描かれてる)時代を完全に封印して、大都会NYで売れっ子ファッション・デザイナーとして活躍する彼女が、そのNYで市長の息子から求婚を受けるけど、実は故郷には離婚に同意してくれない夫がいた!と。
私は、まぁ、東京生まれってことで完全にメラニーの気持ちしは同調できないんだけど、やっぱり地方出身の人でそのことにコンプレックス持ってて、過剰に都会に憧れる人っていると思う。(こう書くと反感買うのかしら・・・)メラニーはその典型かつ普通以上にそう思ってる人。彼女は故郷にいることはイコール過去に縛られ、夢も未来もない生活って思ってるフシがあって(過去の悪行の数々を町の人皆が知ってる、とか夫がアメフトを諦めたってのが原因?)、だから故郷から逃げ出して手に入れたNYでの自分に執着して、NYの恋人とやっぱり嫌いになれない夫との間で揺れ動いたのでしょう。
とまぁ、こんな感じなんですけど、動機付けが甘い。
特に彼女の最後の選択の動機がイマイチよくわからなかった。本当の自分はどこに在るか、を理解して自分に正直に最後の選択は行われたのはわかるんだけど、決定的なエピソードがなかった気がするし、あのタイミングで選ぶのは映画のクライマックスを盛り上げよう、というご都合主義なのかなあ。
だけど、あのタイミングかつ動機付けが薄いんじゃ共感どころか反感買う気が(苦笑)
メラニーの気持ちが最初と変わって、原題にあるSWEET HOME ALABAMAになった動機が薄いってのはちょっとねぇ。ストーリー的な中途半端感が拭えない映画ではあった。
でも、コメディ的なところは結構面白かった。あの南部vs北部な対立って今でも存在するのかな?

6/18/03@ヴァージンシネマズ六本木ヒルズ