« Tunng / A Hawk and A Hacksaw / Reigns | メイン | 久々BBCちぇけらっちょ »

2005年04月21日

●PORN SWORD TOBACCO / "Porn Sword Tobacco"

Porn Sword Tobacco
PORN SWORD TOBACCO / "Porn Sword Tobacco" (CCO)

ほぼ1年前に出た Porn Sword Tobacco こと Henrik Jonsson のデビューリリース。
色々な成り行きから先月購入したばかりなのですが、最近のヘヴィロの1枚。
アンビエントの何たるかを語れるほど、アンビエントというジャンルにカテゴライズされる作品を聞いてませんが、私にとってのアンビエントを代表している1枚です。

思い浮かぶのは壊れたラジオ?永遠に広がる無人の砂漠?霧に閉ざされた湖?それともこの作品が録音されたらしい深遠なるスウェーデンの森でしょうか。
出力レベルは曲によって違えど、アルバム通して絶え間なく鳴っているホワイトノイズ、その上に置かれたピアノ、ギター、電子音。
特にアルバム前半においてはこれらのいわゆるオーガニックな楽器はフレーズを奏でることはなく、鳴っている、といった様相です。
そのせいか、悪い意味ではなく、とことん人間臭さ(別の言葉で言えば感情でしょうか)を感じることなく、ただこれらの音世界の儚さと美しさに溺れるばかりでした。
3曲目の "Evans Sun Down Corp." ではノイズとともに虫の音が下地になっており、そこに加わるのが晩鐘のように打ち鳴らされるピアノ。
昼と夜の狭間にある一瞬のノスタルジア?
割合にすればノイズやグリッチみたいな不安定な音が多いのに、何故かすーっと身体に馴染んでいってしまう気がします。
その証拠となるか、この作品は10曲入りですがアルバムというよりもEPの扱いらしく、30分にも満たない短いものなんですが、夜寝る時にかけてもラストまで聞けたことありません。いつも多分、4曲目か5曲目くらいで眠ってしまってる気がします(笑)

文句つけるとすると最後の曲でアンビエントな部分が控え目になってることかなあ。この曲はあくまで前半の曲に比べてですが、ちょっと世俗的な気がする。

先日 CCO のサイト見たら今年も PST のリリースが年後半にあるらしく、今からとても楽しみに待っている私です。